五十肩と腱板断裂の違いは?

肩を押さえる女性と「五十肩?それとも腱板断裂?」と記載された、肩の痛みの見分け方を紹介する図解

肩の痛みについて調べていると、「五十肩」「腱板断裂(けんばんだんれつ)」という2つの言葉が出てきて、違いに戸惑う方は少なくありません。。

どちらも『肩が痛い』『腕が上がりにくい』といった症状はよく似ています。しかし、実は原因の異なる別の病気であり、改善に向けた対処法や向き合い方も大きく変わってきます。

この記事では、そのモヤモヤを整理していきます。

この記事でわかること

  • 五十肩と腱板断裂は、どこがどう違うのか
  • 「腱板損傷」と「腱板断裂」という言葉の関係
  • 自分で気づくためのセルフチェックの目安
  • どんなときに整形外科を受診したほうがいいのか
目次

結論:見分けるポイントは「動きが固い」か「力が入らない」か

こまかい話に入る前に、いちばん大事なポイントを先にお伝えします。

ざっくり分けると、こう考えるとイメージしやすくなります。

  • 五十肩 … 肩の動き自体が固くなり、自分でも他人に手伝ってもらっても腕が上がらない
  • 腱板断裂 … 動きの固さは強くないのに、腕に力が入りにくい手伝ってもらえば上がることが多い

日本整形外科学会の説明でも、腱板断裂は「関節の動きが固くなることが少ない」「多くの方は肩・腕を上げることは可能」とされています。ここが五十肩との大きな違いです。

ただし、ご自身だけで正確に見分けるのは簡単ではありません。 2つが同時に起きていることもありますし、はっきりさせるにはレントゲンやMRI(体の中を詳しく撮影する検査)、超音波などの画像検査が必要ですので、この記事は「目安」として読んでいただき、気になる症状があるときは整形外科で確認してもらう、という流れがおすすめです。

五十肩とは?

五十肩・四十肩の特徴は、肩の動きがだんだん悪くなること(運動制限)です。
医学的には「肩関節周囲炎(かたかんせつしゅういえん)」と呼ばれます。
40代で起これば「四十肩」、50代以降なら「五十肩」と呼ばれることが多いのですが、これは発症した年代による呼び分けで、状態そのものは同じです。

40〜60代、特に50代の方に多く、女性にやや多い傾向が報告されています(日本整形外科学会ほか)。
肩関節をつくっている骨・軟骨・靱帯や腱、関節を包む関節包などが年齢とともに変化し、その周囲に炎症やこわばりが起きて、肩の動きが制限されていくと考えられています。

五十肩では肩の動きが固くなり、髪を整える・着替える動作がつらくなることがあると示す図解


痛みの始まり方には個人差がありますが、五十肩では一般に、数週間から数か月かけて痛みや肩の動かしにくさが徐々に強くなっていきます。
特に、自分で動かしても、人に手伝ってもらっても動きにくい」のが五十肩の重要な特徴です。

腱板断裂(腱板損傷)とは?

肩には、腱板(けんばん)という、肩を動かしたり支えたりするための4つの筋肉の腱の集まりがあります。腕を上げる・回すといった動きを、肩の奥で支えているイメージです。

肩を支える腱板を構成する棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の位置を示す肩関節の図解

この腱板が傷んだ状態を、広く腱板損傷と呼びます。腱板断裂は、肩を支える腱板という組織に、部分的または完全な切れ目が生じた状態です。

腱板断裂の原因は、大きく2つあります。

  • 加齢による腱の老化:年齢とともに腱がもろくなり、傷つきやすくなります
  • ケガ(外傷):転んで手をついた、重い物を持ち上げた、といったきっかけで切れることがあります

日本整形外科学会によると、腱板断裂のうち「明らかな外傷によるものは半数」で、残りははっきりしたきっかけがなく、日常生活の動作の中で断裂が起きるとされています。

腱板断裂の特徴的な症状は、次のようなものです。

  • 腕を上げるときに力が入らない
  • 動きの固さ(拘縮)は少なく、腕自体はある程度上がることが多い
  • 肩の前上面でジョリジョリという音(軋轢音)がすることがある
  • 夜間痛や、動かしたときの痛みが出ることがある

「五十肩だと思っていたけれど、実は腱板が切れていた」というケースがあるのは、この夜間痛や痛みが五十肩とよく似ているためです。

五十肩と腱板断裂の違いを表で整理

言葉だけだと分かりにくいので、主な違いを表にまとめました。あくまで傾向であり、当てはまらないこともありますので、ご了承ください。

他の人に腕を支えてもらったときの動きを、五十肩と腱板断裂で比較した見分けのヒントを示す図解
比べるポイント五十肩(肩関節周囲炎)腱板断裂(腱板損傷)
いちばんの特徴肩の動きが固くなる腕に力が入りにくい
手伝って腕を上げると上げにくい・途中で止まることが多い上がることが多い
動きの固さ(拘縮)出やすい出にくい
きっかけはっきりしないことが多いケガがきっかけのことも半数ほど
ジョリジョリ音少ないみられることがある
夜間痛みられることがあるみられることがある

五十肩と腱板断裂は、どちらも夜に痛むことがあるため、夜間の痛みだけでは見分けにくいです。繰り返しになりますが、この2つは同時に起きていることもあります。表はあくまで見分けのヒントとしてお使いください。

自分でできるセルフチェックの目安

「じゃあ、自分はどっちなんだろう?」と気になりますよね。
ご家族に手伝ってもらうと、確認しやすくなります。

セルフチェック、整体での肩の状態確認とケア、整形外科での診断は役割が異なることを示す図解
  1. 他の人に腕を支えて上げてもらう
    • 支えてもらっても肩が詰まって上がりにくい → 五十肩の傾向
    • 支えてもらえば上がる → 腱板断裂の傾向
  2. 「固くて動かない」のか「力が抜ける」のか(ドロップアームサイン)
    • 動き自体が固い感じ → 五十肩の傾向
    • 上げようとすると力が入らず、ストンと落ちそうになる → 腱板断裂の傾向
    • 腕を横から上げた位置で保てず、落ちてしまう反応は「ドロップアームサイン」と呼ばれ、腱板断裂を調べるときの手がかりの一つとされています
  3. ジョリジョリという音や引っかかりがあるか
    • 肩を動かしたときの音が気になる場合は、整形外科で確認しておくと安心です。

ただし、これらはあくまで目安です。無理に何度も腕を上げようとすると、かえって痛みが強くなることがあります。痛みが出る動きは無理に試さないでください。

はっきりさせるには、整形外科でのレントゲン・MRI・超音波といった画像検査が必要です。セルフチェックは「受診の判断材料」くらいに考えてください。

なぜ見分けが大事なのか

「痛いのは同じなんだから、名前はどっちでもいいのでは?」と思うかもしれません。
でも、この2つは改善までの方法が少し違います。

腱板断裂の場合、日本整形外科学会によると、注射療法と腱板の機能を高める運動などの保存療法(手術をしない方法)で約70%が軽快するとされています。一方で、断裂が大きい場合や保存療法で痛みと動きの制限が続く場合には、手術が検討されることもあります。

五十肩の場合は、時期に合わせて肩を休めたり動かしたりしながら、少しずつ回復を目指していくのが一般的です。

つまり、どちらの状態なのかがはっきりすると、今やるべきこと・避けたほうがいいことが見えてきます。 これが、見分けが大事な理由です。

迷ったら、まず整形外科で確認を

ここまで読んで、「やっぱり自分では判断がつかない」と感じた方も多いと思います。
特に、次のような場合は、まず整形外科を受診して、画像検査で状態を確認してもらうことをおすすめします。

  • はっきりしたケガ(転倒・重い物を持ったなど)のあとに痛くなった
  • 腕に力が入らない、支えると落ちそうになる感じがある
  • 強い痛みやしびれが続いている

整形外科では、医師の診察と画像検査で腱が切れているかどうかを確認できます。痛みが強い時期には、医師による痛み止め(飲み薬・湿布)や注射で楽になることもあります。

当院に五十肩でご相談に来られる方のおよそ半数は、先に整形外科や病院を受診されています。その多くが、病院で湿布や痛み止めを受け取ったうえで、「そのあとのケアもしていきたい」と来院されます。

都城市のはる整体院でできること

はる整体院には、国家資格である柔道整復師の資格を持つ施術者がいます。

「肩のどの動きで痛みが出るのか」「日常のどんな動作でお困りなのか」などを、一つずつ丁寧に確認いたします。
そのうえでお体の状態を的確に評価し、お一人おひとりに合わせた施術と、改善のためのセルフケアをご提案します。これらを通じて、痛みの軽減と、肩をスムーズに動かせる状態を目指します

当院でも、先ほどご紹介したドロップアームサインなどの徒手検査(手で肩の動きや力を確かめる検査)を行い、肩の状態を確認しています。ただし、腱が切れているかどうかを当院で確定することはできません。
腱板損傷の確定診断は、画像検査を含め、整形外科などの医師が行う診療領域です。

そのため、当院での検査から腱板断裂の可能性が高そうだと考えられる場合は、まず整形外科を受診されることをおすすめしています。 

よくある質問(FAQ)

Q. 五十肩と腱板断裂、両方あることはありますか?
A. はい、あります。
腱板断裂に肩関節周囲炎(五十肩の状態)を併発して、夜間痛が出ることもあるとされています。だからこそ、自己判断せずに画像検査で確認してもらうことが大切です。

Q. 腱板断裂は放っておくと自然にくっつきますか?
A. 一度切れた腱が自然につながることは、ほとんどありません。
ただし、残っている腱の働きを高めることで、痛みや動かしにくさが楽になる方もいます。どうするのがよいかは、切れ方や生活の状況によって変わるため、医師にご相談ください。

Q. どちらも「肩を動かさないほうがいい」のでしょうか?
A. 五十肩については、次の案内を目安にしてください。
痛みの強い急性期は、無理に動かさず安静を優先します。慢性期に入り痛みが落ち着いてきたら、痛気持ちいい範囲か、痛くても肩の位置を元に戻すと痛みがすぐにひく場合は、ゆっくり動かして下さい。腱板断裂では切れ方や状態によって対応が異なるため、医師に確認してください。

Q. 何科を受診すればいいですか?
A. 整形外科が受診先になります。
MRIやエコーなどの検査で、腱板断裂かどうかを確認してもらえます。

まとめ

  • 五十肩は「動きが固くなる」、腱板断裂は「力が入りにくい」のが大きな違い
  • 「腱板損傷」という広い呼び方の中に、腱が切れた「腱板断裂」が含まれる
  • 手伝って腕を上げたときに上がるか、力が抜けるかが見分けのヒント
  • ただし自己判断は難しく、両方が重なることもある
  • はっきりさせるには整形外科での画像検査が必要

肩の痛みは、我慢して過ごすうちに動きが固まってしまうこともあります。「これって五十肩?それとも腱板の問題?」と迷ったときは、まず肩の状態(動き)を確認することが大切です。

そのお悩み、都城市のはる整体院にご相談ください

「五十肩か腱板断裂か分からず不安」「病院には行ったけれど、そのあと、どうすればいいか知りたい」
そんなときは、都城市のはる整体院に、お気軽にご相談ください。

国家資格を持つ柔道整復師が、お一人おひとりの状態を丁寧に確認し、最適な施術を行います。 痛みの軽減はもちろん、「腕がスムーズに上がる」「服の着替えが楽になる」といった、快適な日常生活を取り戻すためのサポートを全力でいたします。

参考にした情報(出典)

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