五十肩と腱板断裂の違いは?

肩を押さえる女性と「五十肩?それとも腱板断裂?」と記載された、肩の痛みの見分け方を紹介する図解

肩の痛みなどで検索していると、「五十肩」と「腱板断裂(けんばんだんれつ)」という2つの言葉が出てきて、混乱してしまう方は少なくありません。

どちらも「肩が痛い」「腕が上げにくい」という点はよく似ています。でも、実はこの2つは別のトラブルで、楽になるための向き合い方も変わってきます。

この記事では、そのモヤモヤを整理していきます。

この記事でわかること

  • 五十肩と腱板断裂は、どこがどう違うのか
  • 「腱板損傷」と「腱板断裂」という言葉の関係
  • 自分で気づくためのセルフチェックの目安
  • どんなときに整形外科を受診したほうがいいのか
目次

結論:見分けるカギは「動きが固い」か「力が入らない」か

こまかい話に入る前に、いちばん大事なポイントを先にお伝えします。

ざっくり分けると、こう考えるとイメージしやすくなります。

  • 五十肩 … 肩の動き自体が固くなり、自分でも他人に手伝ってもらっても腕が上がらない
  • 腱板断裂 … 動きの固さは強くないのに、腕に力が入りにくい手伝ってもらえば上がることが多い

日本整形外科学会の説明でも、腱板断裂は「関節の動きが固くなることが少ない」「多くの方は肩・腕を上げることは可能」とされています。ここが五十肩との大きな違いです。

ただし、ご自身だけで正確に見分けるのは簡単ではありません。 2つが同時に起きていることもありますし、はっきりさせるにはレントゲンやMRI(体の中を詳しく撮影する検査)、超音波などの画像検査が必要ですので、この記事は「目安」として読んでいただき、気になる症状があるときは整形外科で確認してもらう、という流れがおすすめです。

五十肩とは?

五十肩は、正式には肩関節周囲炎(かたかんせつしゅういえん)と呼ばれます。「四十肩」と「五十肩」は、呼び名が違うだけで基本的に同じものを指します。
五十肩の特徴は、肩の動きが悪くなること(運動制限)です。

五十肩では肩の動きが固くなり、髪を整える・着替える動作がつらくなることがあると示す図解
  • 髪を整える、服を着替える、といった動作がしづらくなる
  • 夜中にズキズキ痛んで、眠れないほどになることもある(夜間痛)
  • 一般的には、痛みの強い時期・動きが固まる時期・回復していく時期、と経過していくとされています

五十肩は自然に落ち着いていくこともありますが、放っておくと肩の動きが固まったまま日常生活が不自由になることもあるため、経過を見ながら肩を動かしていくことが大切です。

腱板断裂(腱板損傷)とは?

肩には、腱板(けんばん)という、肩を動かしたり支えたりするための4つの筋肉の腱の集まりがあります。腕を上げる・回すといった動きを、肩の奥で支えているイメージです。

肩を支える腱板を構成する棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の位置を示す肩関節の図解

この腱板が傷んだ状態を、広く腱板損傷と呼びます。そして、傷みが進んで腱が実際に切れてしまった状態を腱板断裂といいます。

腱板断裂の原因は、大きく2つあります。

  • 加齢による腱の老化:年齢とともに腱がもろくなり、傷つきやすくなります
  • ケガ(外傷):転んで手をついた、重い物を持ち上げた、といったきっかけで切れることがあります

日本整形外科学会によると、腱板断裂のうち「明らかな外傷によるものは半数」で、残りははっきりしたきっかけがなく、日常生活の動作の中で断裂が起きるとされています。

腱板断裂の特徴的な症状は、次のようなものです。

  • 腕を上げるときに力が入らない
  • 動きの固さ(拘縮)は少なく、腕自体はある程度上がることが多い
  • 肩の前上面でジョリジョリという音(軋轢音)がすることがある
  • 夜間痛や、動かしたときの痛みが出ることがある

「五十肩だと思っていたけれど、実は腱板が切れていた」というケースがあるのは、この夜間痛や痛みが五十肩とよく似ているためです。

五十肩と腱板断裂の違いを表で整理

言葉だけだと分かりにくいので、主な違いを表にまとめました。あくまで傾向であり、当てはまらないこともありますので、ご了承ください。

他の人に腕を支えてもらったときの動きを、五十肩と腱板断裂で比較した見分けのヒントを示す図解
比べるポイント五十肩(肩関節周囲炎)腱板断裂(腱板損傷)
いちばんの特徴肩の動きが固くなる腕に力が入りにくい
手伝って腕を上げると上げにくい・途中で止まることが多い上がることが多い
動きの固さ(拘縮)出やすい出にくい
きっかけはっきりしないことが多いケガがきっかけのことも半数ほど
ジョリジョリ音少ないみられることがある
夜間痛出やすい出ることがある

繰り返しになりますが、この2つは同時に起きていることもあります。表はあくまで見分けのヒントとしてお使いください。

自分でできるセルフチェックの目安

「じゃあ、自分はどっちなんだろう?」と気になりますよね。ご家族に手伝ってもらうと、確認しやすくなります。

セルフチェック、整体での肩の状態確認とケア、整形外科での診断は役割が異なることを示す図解
  1. 他の人に腕を支えて上げてもらう
    • 支えてもらっても肩が詰まって上がりにくい → 五十肩の傾向
    • 支えてもらえば上がる → 腱板断裂の傾向
  2. 「固くて動かない」のか「力が抜ける」のか(ドロップアームサイン)
    • 動き自体が固い感じ → 五十肩の傾向
    • 上げようとすると力が入らず、ストンと落ちそうになる → 腱板断裂の傾向
    • 腕を横から上げた位置で保てずに落ちてしまうこの反応は「ドロップアームサイン」と呼ばれ、腱板断裂を調べるときの手がかりの一つとされています
  3. ジョリジョリという音や引っかかりがあるか
    • 肩の前のあたりで音がする → 腱板のトラブルの可能性

ただし、これらはあくまで目安です。無理に何度も腕を上げようとすると、かえって痛みが強くなることがあります。痛みが出る動きは無理に試さないでください。

はっきりさせるには、整形外科でのレントゲン・MRI・超音波といった画像検査が必要です。セルフチェックは「受診の判断材料」くらいに考えて下さい。

なぜ見分けが大事なのか

「痛いのは同じなんだから、名前はどっちでもいいのでは?」と思うかもしれません。
でも、この2つは改善までの方法が少し違います。

腱板断裂の場合、日本整形外科学会によると、注射療法と腱板の機能を高める運動などの保存療法(手術をしない方法)で約70%が軽快するとされています。一方で、断裂が大きい場合や保存療法で痛みと動きの制限が続く場合には、手術が検討されることもあります。

五十肩は、時期に合わせて肩を休めたり動かしたりしながら、少しずつ回復を目指していくのが一般的です。

つまり、どちらの状態なのかがはっきりすると、今やるべきこと・避けたほうがいいことが見えてきます。 これが、見分けが大事な理由です。

迷ったら、まず整形外科で確認を

ここまで読んで、「やっぱり自分では判断がつかない」と感じた方も多いと思います。それが自然です。
特に、次のような場合は、まず整形外科を受診して、画像検査で状態を確認してもらうことをおすすめします。

  • はっきりしたケガ(転倒・重い物を持った 等)のあとに痛くなった
  • 腕に力が入らない、支えると落ちそうになる感じがある
  • 強い痛みやしびれが続いている

整形外科では、医師の診察と画像検査で腱が切れているかどうかを確認できます。痛みが強い時期には、医師による痛み止め(飲み薬・湿布)や注射で楽になることもあります。

当院に五十肩でご相談に来られる方のおよそ半数は、先に整形外科や病院を受診されています。その多くが、病院で湿布や痛み止めを受け取ったうえで、「そのあとのケアもしていきたい」と来院されます。整形外科と整体院は、どちらか一方ではなく、役割が違うと考えていただくと分かりやすいと思います。

都城市のはる整体院でできること

はる整体院には、国家資格である柔道整復師の資格を持つ施術者がいます。

肩のどの動きでつらさが出るのか、日常のどんな動作で困っているのかを一つずつ確認しながら、お体の状態を評価し、その方に合わせた施術やセルフケアのご提案をしていきます。

当院でも、先ほどご紹介したドロップアームサインなどの徒手検査(手で肩の動きや力を確かめる検査)を行い、肩の状態を確認しています。ただし、腱が切れているかどうかを当院で確定することはできません。腱板損傷の確定診断は、画像検査を含め、整形外科などの医師が行う診療領域です。

そのため、検査から腱板断裂の可能性が高そうだと考えられる場合は、まず整形外科を受診されることをおすすめしています。 そのうえで、お体のケアという立場からサポートしていきます。

よくある質問(FAQ)

Q. 五十肩と腱板断裂、両方あることはありますか?
A. はい、あります。腱板断裂に肩関節周囲炎(五十肩の状態)を併発して、夜間痛が出ることもあるとされています。だからこそ、自己判断せずに画像検査で確認してもらうことが大切です。

Q. 腱板断裂は放っておくと自然にくっつきますか?
A. 一度切れた腱が自然につながることは、ほとんどないです。ただし、残っている腱の働きを高めることで、痛みや動かしにくさが楽になる方もいます。どうするのがよいかは、切れ方や生活の状況によって変わるため、医師にご相談ください。

Q. どちらも「肩を動かさないほうがいい」のでしょうか?
A. 一概には言えません。痛みの強い時期は無理をしないほうがよい場合もありますが、動かさずに固くなってしまうと、回復しにくくなることもあります。時期や状態によって適切な動かし方が変わるため、相談しながら進めるのがおすすめです。

Q. 何科を受診すればいいですか?
A. 肩の痛みや動かしにくさは、まず整形外科が相談先の目安です。レントゲンやMRIなどの検査で、腱板断裂かどうかを確認してもらえます。

まとめ

  • 五十肩は「動きが固くなる」、腱板断裂は「力が入りにくい」のが大きな違い
  • 「腱板損傷」という広い呼び方の中に、腱が切れた「腱板断裂」が含まれる
  • 手伝って腕を上げたときに上がるか、力が抜けるか、が見分けのヒント
  • ただし自己判断は難しく、両方が重なることもある
  • はっきりさせるには整形外科での画像検査が必要

肩の痛みは、我慢して過ごすうちに動きが固まってしまうこともあります。「これって五十肩?それとも腱板の問題?」と迷ったときは、まず肩の状態を確認することが大切です。

そのお悩み、都城市のはる整体院にご相談ください

「五十肩か腱板断裂か分からず不安」「病院には行ったけれど、そのあと、どうすればいいか知りたい」、そんなときは、都城市のはる整体院に、お気軽にご相談ください。

国家資格を持つ施術者が、肩の状態を一つずつ確認しながら、あなたに合ったケアの方法を一緒に考えていきます。整形外科での検査が必要そうな場合は、受診の目安もお伝えします。

参考にした情報(出典)

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